原美術館最後の展覧会「光―呼吸 時をすくう5人」開催

東京・品川の原美術館では、先行きが不透明な中でも静かに自身の立ち位置から社会を省察し、見る人の心に深く語りかける5作家の作品を紹介する展覧会『光―呼吸 時をすくう5人』が2020年9月19日(土)から2021年1月11日(月・祝)まで開催しているのでメモしておきます。(photo:原美術館|プレスリリース[PDF])

手に余る世界の情勢に翻弄され、日々のささやかな出来事や感情を記憶する間もなく過ぎ去ってしまいそうな2020年。慌ただしさの中で視界から外れてしまうものに眼差しを注ぎ、心に留め置くことはできないか――そのような想いから企画された本展には、今井智己氏、城戸保氏、佐藤時啓氏の写真を中心とする表現に加え、原美術館のコレクションから佐藤雅晴氏のアニメーションとリー・キット氏のインスタレーションが出品されます。

表れ方は異なるものの、そこにある時間や空間に光をあて、自身を取り巻く社会の息遣いをかたちにし続けている5人。彼らの作品を通して、2020年のディテールを記憶に残していけるよう、意識されぬまま過ぎ去る時を掬い、見過ごされてしまいそうな光景を救っています。

原美術館は、建築家 渡辺仁氏による設計で1938年に竣工した実業家 原邦造氏の私邸を活用し、1979年に原美術館として開館しました。現代美術専門館の草分けとして多くの重要な展覧会を開催してきた原美術館は、建物の老朽化に伴い、本展の会期終了をもって閉館します。

なお、本展の入館に際しては原美術館のウェブサイトで予約が必要となっています。

光―呼吸 時をすくう5人
会期:2020年9月19日(土)~2021年1月11日(月・祝)
会場:原美術館 (map)
開館時間:平日11:00~16:00、土日祝11:00~17:00
休館日:月曜日 、9月23日(水)、11月24日(火) 、12月28日(月)~1月4日(月)
※9月21日(月・祝)、11月23日(月・祝)、1月11日(月・祝)は開館
入場料:一般1,100円 ※要予約制
問い合わせ:Tel.03-3445-0651

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