吉岡徳仁氏「ガラスの茶室 – 光庵」、国立新美術館で特別公開

東京・六本木の国立新美術館では、デザイナー/アーティストの吉岡徳仁氏が2011年の第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にて発表した『ガラスの茶室 – 光庵』を2019年4月17日(水)から2022年5月30日(月)まで特別公開(※会期延長)しているのでメモしておきます。(photo:ガラスの茶室 – 光庵)

同館では『ガラスの茶室 – 光庵』を屋外に設置し、自然光のもとで変化する表情を観覧できるとともに、パリのオルセー美術館にコレクションされているガラスのベンチ「Water Block」を併せて展示しています。

エネルギーを知覚化する日本の自然観は、茶道の思想にも受け継がれています。光庵は、空間と時間の概念を超え、日本文化の根源を再考する作品です。光をガラスによって表現したこの茶室は、伝統的な掛軸や生け花はなく、降り注ぐ太陽の光により水面のような輝きを生み出し、クリスタルプリズムの彫刻から放たれる光は虹となり「光の花」が現れます。その光の建築は、物質の概念から解き放たれ、詩的な光景を浮かび上がらせます。

吉岡徳仁氏は、1967年生まれ。倉俣史朗氏、三宅一生氏のもとでデザインを学び、2000年吉岡徳仁デザイン事務所を設立。デザイン、建築、現代美術の領域において活動し、光と自然をテーマにした詩的な作品には、日本の美の根源が映し出されています。

光などの非物質的な要素を形象化した作品は、形という概念を超え、人間の感覚を超越するような、独自の表現を生み出しています。作品はニューヨーク近代美術館 (アメリカ)、ポンピドゥー・センター (フランス)、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 (イギリス)など、世界の主要美術館に永久所蔵されています。国際的なアワードを多数受賞しており、Newsweek誌 (アメリカ)による「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれています。直近では、「TOKYO2020 聖火リレートーチ」のデザインを手掛けています。

特別公開「吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵」
公開期間:2019年4月17日(水)~2022年5月30日(月) ※会期延長
会場:国立新美術館 正面入口 (map)
開館時間:10:00~18:00
休館日:火曜日、年末年始 ※祝日又は振替休日に当たる場合は開館し、翌平日休館
問い合わせ:吉岡徳仁デザイン事務所 Tel.03-6455-3576

[ 関連するサイト ]
国立新美術館


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