安藤忠雄展-挑戦-:原寸大「光の教会」

東京・六本木の国立新美術館で2017年9月27日(水)から12月18日(月)まで開催されている『安藤忠雄展-挑戦-』のハイライトのひとつである原寸大の「光の教会」を体感してきたのでメモしておきます。(photo:光の教会@国立新美術館)

「光の教会 (茨木春日丘教会)」は、大阪府茨木市の郊外にある住宅地につくられた教会の礼拝堂で、小規模で経済条件も厳しい中、クライアントである信者、建設会社、建築家が一体となり、シンプルながら、希有の空間性を湛えた礼拝堂として実現しました。装飾的な要素を排した空間の中で、唯一、正面に穿たれた十字の切り込みからの光が、教会のシンボルを暗示しています。(詳しくは「光の教会 – 安藤忠雄の現場」にて)

光の教会 (茨木春日丘教会) 礼拝堂
所在地:大阪府茨木市北春日丘4-3-50 (map)
設計者:安藤忠雄建築研究所
敷地面積:838.60m²、建築面積:113.04m²、延床面積:113.04m²
構造:鉄筋コンクリート造、階数:地上1階
竣工:1989年4月末

光の教会@国立新美術館
本展では、その「光の教会」を原寸大で野外展示場に再現しました。茨木市の「光の教会」とは建物の向きが異なりますので、昼間の<光>の入り方は原寸大の「光の教会」の方がかなり明るいという印象を持ちましたが、何よりの違いは<風>を感じる事が出来たことです。

光の教会@国立新美術館
安藤氏が講演会等で事あるごとに唱えていた「十字の切り込みのガラスを外したい」という思いを実現した原寸大の「光の教会」での唯一無二の体験は十字の切り込みからの<風>です。その心地よい<風>を感じるだけで、安藤氏の思いに共鳴できるのではないかと思いました。

光の教会@国立新美術館
安藤忠雄展-挑戦-
会期:2017年9月27日(水)~12月18日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E+野外展示場 (map)
時間:10:00~18:00 金曜日・土曜日は20:00まで ※9月30日(土)、10月1日(日)は22:00まで
休館日:毎週火曜日
問い合わせ:ハローダイヤル Tel.03-5777-8600

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