こども本の森 中之島、2020年7月5日開館

こども本の森 中之島

大阪市は、同市内の中心部に流れる堂島川と土佐堀川とに挟まれた、水辺にある中之島公園内に、新しい文化施設『こども本の森 中之島』を2020年7月5日(日)に開館するのでメモしておきます。(image©City of Osaka)

中之島一帯は、100年以上前に開館した重要文化財の大阪市中央公会堂や東洋陶磁美術館などが建ち並び、古くから大阪文化の中心と位置づけられてきた場所です。本施設は、建築家 安藤忠雄氏による設計、寄附によるもので、「この国のこれからを支えていく子どもたちに、豊かな感性を育んでほしい。手軽で瞬時に入手できるインターネットとは違い、読書は心の栄養になる。」という思いが込められています。

本建物外観は、堂島川に沿って弓なりに伸びる形で、東端は、エントランス・ポーチと連続する水際のテラスとなり、ポーチを覆うゲートが、南北の風景をつないでいます。建物内は、3フロア分の壁一面がすべて本棚になっており、大階段や階段裏の少し奥まったスペース、静まりかえった円筒吹き抜けの空間、窓際のソファなど様々なスペースが設けられ、読み聞かせや大人数でのギャザリング読書、一人で没頭するなど、その時々によって場所を見つけ出す楽しみがあり、中之島公園内であれば建物外に本を持ち出すこともできます。

また、入口のテラスでひときわ目を引く、大きな大きな青いりんごのオブジェがあり、これは米国の詩人 サムエル・ウルマン氏の詩「青春」をモチーフに、「若さとは、年齢でなく心の持ちようだ」というメッセージに共感し、安藤氏自身がデザインしました。「挑戦心にあふれる青春のシンボルとして多くの人に触れてほしい」との願いが込められています。

本施設のクリエイティブ・ディレクションは、ブックディレクター 幅允孝氏(BACH)が手がけ、ジャンルにも時間にもとらわれず、こどもの素直な眼差しと感受性に語りかける、こどもの心持ちに寄り添うような多種多様な本を選び、12のテーマに沿い配架しています。また、同施設にゆかりのある方の本を定期的に紹介する「あの人の本棚」というスペースを設け、一人目として同施設名誉館長 山中伸弥氏の本を紹介します。

なお、本施設の入館は新型コロナウィルス感染症の感染予防・拡散防止のため、当面の間、全日事前予約制となります。

こども本の森 中之島
所在地:大阪府大阪市北区中之島1-1-28 (map)
開館時間:9:30~17:00
休館日:毎週月曜日 (月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日は休館)、蔵書整理期間、年末年始
入館料:無料
問い合わせ:Tel.06-6204-0808
こども本の森 中之島
所在地:大阪府大阪市北区中之島1-1-28 (map)
設計者:安藤忠雄建築研究所
敷地面積:1,380m²、延床面積:815m²
構造:鉄筋コンクリート造、階数:地上3階
竣工:2020年2月末

[ 関連するサイト ]
こども本の森 中之島
安藤忠雄建築研究所

はた こうしろう (イラスト), 安藤 忠雄 (著)
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