新生「渋谷パルコ」、2019年11月22日グランドオープン

渋谷パルコ

商業施設を展開するパルコは、「宇田川町14・15番地区第一種市街地再開発事業」として旧渋谷PARCOパートⅠ・パートⅢと周辺を含む街区の再開発を行い、新生『渋谷パルコ』として2019年11月22日(金)にグランドオープンするのでメモしておきます。(photo:渋谷パルコ|プレスリリース[PDF])

ファッションの分野では、ラグジュアリーからメゾン、ストリート、カジュアル、ヴィンテージまで幅広いジャンルのショップが出店。「コム デ ギャルソン ガール (COMME des GARÇONS GIRL)」初の単独店やアンダーカバーのメンズ、ウェメンズのコレクションに加え「スーアンダーカバー」「ジョンアンダーカバー」など複数のラインナップを展開する大型インショップ「アンダーカバーノイズラボ (UNDERCOVER NOISE LAB)」、2008年にVERBAL (バーバル)とYOON (ユーン)が設立したブランドで商業施設初出店の「アンブッシュ (AMBUSH®)」、本施設で唯一の老舗ヴィンテージショップ「ベルベルジン (BerBerJin)」、NANZUKAによる「ギャラリー」、小木’POGGY’基史氏とデイトナ・インターナショナルによる「セレクトショップ」、MEDICOM TOYによる「アートトイ」の三つのジャンルによって作られた「2G (ツージー)」など多彩なショップが出店しています。

渋谷パルコ
所在地:東京都渋谷区宇田川町15-1 (map)
営業時間:10:00~21:00 (物販)、11:00~23:30 (飲食) ※一部店舗は営業時間が異なります
問い合わせ:TEL.03-3464-5111

[ 施設概要 ]
本施設の構成は、地下1階~地上8階・10階一部を約192の店舗が出店する商業部分(PARCO劇場含む)、9階をクリエイティブスタジオ(育成施設)、1階(エントランス)、10階一部及び12階~18階をオフィスとする地上19階・地下3階、延べ床面積約64,000m²。

[ 5つの構成要素 ]
次世代型商業施設として、デザイン・アート性やエンタテインメント性の高い専門店を軸とした編集をし、渋谷PARCOならではの独自性を高め、「FASHION」「ART&CULTURE」「ENTERTAINMENT」「FOOD」「TECHNOLOGY」の5本の柱で構成。

「FASHION」では、ラグジュアリー・モード・ストリート・カジュアル・ヴィンテージなど東京の様々なジャンルを代表する約100の魅力的なショップを集積するほか、次世代ファッションデザイナーやブランドのインキュベーションに力を入れ、「GEYSER PARCO」(3階)と「PORT PARCO」(4階)にはブランド育成を目的としたパルコによる編集売場を展開します。

「ART&CULTURE」では、世界へ向けたCULTURE発信を行う「PARCO MUSEUM TOKYO」(4階)、渋谷のアンダーグランドから全ジャンルボーダレスにキュレーション「GALLERY X」(地下1階)のほか、美術専門誌「美術手帖」や「ほぼ日刊イトイ新聞」によるギャラリー型ショップ、6階のJAPAN CULTUREを発信するゾーンとして「Nintendo TOKYO」や「ポケモンセンター シブヤ」、「刀剣乱舞万屋本舗」などの世界観を体感できる発信基地を展開します。

「ENTERTAINMENT」では、パルコ文化発信の核「PARCO劇場」(8階)が旧劇場の約1.5倍の座席数636席に拡張し、オールS席で鑑賞できるプレミアムな空間へ生まれ変わりました。さらに、ミニシアター「WHITE CINE QUINTO」(8階)やCLUB QUATTROがプロデュースするミュージックカフェ&バー「QUATTRO LABO」(地下1階)。

「FOOD」では、「食・音楽・カルチャー」をコンセプトとして、メインレストランフロア「CHAOS KITCHEN」(地下1階)に、ミシュランビブグルマンを獲得した名店の新業態、うどん屋、ジビエ・昆虫料理、純喫茶、MIXバーまで、多様なジャンルの21の飲食店に加え、スパイスとなるようなレコードショップやフェスグッズショップなどを展開、その他のフロアでも様々なレストランを編集しています。

「TECHNOLOGY」では、SHOPPING×TECHNOLOGY (5階)として、店頭販売に加え、ECを併設したオムニチャネル型売場「CUBE」を展開。約130坪のエリアに11店舗の小型ショップが出店し、従来の売場より小さなスペース・店頭在庫数で、デジタルテクノロジーを活用して、消費者の求める商品に出会える店舗ゾーンにチャレンジします。

[ 建築意匠 ]
パルコの原点である「インキュベーション」「街づくり」「情報発信」を具現化すべく、建築設計は竹中工務店、商業空間デザインの基本構想はイギリスに本拠を構えるデザイン事務所Benoyを起用し、渋谷の特徴である「坂」と「通り」に注目し、通路・階段をスペイン坂かららせん状に建物外周に沿って10階までつなぐことで (立体街路)、街と融合した建物となっています。様々な面を持つ立体的な外壁構成のテーマは「原石の集積」、異なった形状・素材 (思想・才能)が惹きつけ合いひとつの塊になることにより、インキューベーション・イノベーションの誘発を表現しています。

スペイン坂から続く立体街路には、フロア毎に店舗への入口を設け、渋谷の街を歩くようにショッピングを楽しめる空間を創出しています。立体街路には、人々が集い憩う場となるよう、休憩スペースや四季を感じさせる植栽を配置しました。また、立体街路がつなぐ4階・8階・10階の屋外広場では、1階の広場とも連動したイベントも開催を予定しています。

渋谷PARCOパートⅠとパートⅢの間にあった道路は、ペンギン通りとオルガン坂をつなぐ、24時間通れる2層吹き抜け、幅8mの歩行者専用通路として生まれ変わりました。「サンドウィッチ通り」と呼ばれたこの通りを「ナカシブ通り」と名付け、吹抜けとなっている通路の両側にはバラエティに富む10の路面店が並び、2階部分には幅約17m×高さ約3mのアートウィンドウが登場し、インパクトのあるアート作品を間近で感じられます。オープンから半年間限定で、アーティスト 田名網敬一氏によるスペシャル・インスタレーションが公開されます。田名網ワールドのキャラクターたちが、巨大なウィンドウいっぱいに、電撃的に跳梁する前代未聞のサイケデリック・ショーは、期間中、連日連夜繰り広げられます。

地下1階の「CHAOS KITCHEN」の環境デザインは、建築家 藤本壮介氏によるもので、天井・床に鏡面素材を使い、ショップのファサードが映り込み、ショップの個性・多様さを何倍にも増幅させる、地下でありながらどこまでも混ざり合って広がっていくようなカオスな空間が誕生しました。

また、五十嵐威暢氏デザインの旧渋谷PARCO・パートⅠ外壁に設置されていたパルコネオンサイン“C”の文字を設置。1981年の渋谷PARCO・パートⅢオープンの際に誕生し、マーケットに親しまれてきたロゴサインを「現代アート作品」として恒常的に展示していきます。なお、7階には“R”、8階には“P”の文字を設置します。

FASHIONのコアとなる2階の環境デザインは、シンガポールを拠点に活動するクリエイティブディレクター、テセウス・チャン氏が手掛けました。象徴的なボーダーの模様は、渋谷の街を訪れる多種多様な人が行きかうスクランブル交差点からインスパイア。また、見える部分 (白)と隠された部分 (黒)が混在するボーダーは、すべてが見え切らない未知への興味や楽しみも表現し、渋谷PARCOが提案するFASHIONの可能性や力を一層引き立てます。

渋谷パルコ (宇田川町14・15番地区第一種市街地再開発事業)
所在地:東京都渋谷区宇田川町15-1 (map)
設計者:竹中工務店
敷地面積:5,385.95m²、建築面積:4,700m²、延床面積:64,000m²
構造:S造・RC造・SRC造・CFT構造、階数:地上19階・地下3階・塔屋1階
竣工:2019年10月末/開業:2019年11月22日

[ 関連するサイト ]
渋谷PARCO-パルコ-
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