川久保 玲氏、2019年「イサム・ノグチ賞」受賞

アメリカ・ニューヨークのノグチ美術館は、第6回目となる2019年『イサム・ノグチ賞』をコム デ ギャルソン (COMME des GARCONS)のデザイナー 川久保玲氏に授与することを発表したのでメモしておきます。(photo:コム デ ギャルソン ニューヨーク|プレスリリース[PDF]>)

ノグチ美術館は授与の理由として、「川久保玲は、美やファッションに対する固定観念にあらがい、服に対する既成概念を打ち破ってきた。そしてイサム・ノグチと同様に、デザインとアートは本質的に異なるものだという考えに挑戦してきた」としています。授与式は、2019年5月2日(木)、ニューヨークのノグチ美術館で行われる予定です。

同賞は、ノグチ美術館が彫刻家 イサム・ノグチ氏の革新性や国際性を共有する芸術家・アーティストを表彰するもので、2014年に創設されて以来、第1回は現代美術作家 杉本博司氏とイギリスの建築家 ノーマン・フォスター (Norman Foster)氏、第2回は建築家 谷口吉生氏、第3回は建築家 安藤忠雄氏とアメリカの芸術家 エリン・ジマーマン (Elyn Zimmerman)氏、第4回は日本画家 千住博氏とイギリスの建築家 ジョン・ポーソン (John Pawson)氏、第5回はプロダクトデザイナー 深澤直人氏とアメリカの造園設計家 エドウィナ・ボンガル (Edwina von Gal)氏が受賞しています。

川久保玲氏は、1969年にコム デ ギャルソン (COMME des GARCONS)を創設、今年で同ブランド50周年。2004年にはイギリス・ロンドンにドーバー ストリート マーケット (DOVER STREET MARKET)をエイドリアン・ジョフィ氏と共同創設。2017年にはニューヨークのメトロポリタン美術館で大規模な展覧会「Rei Kawakubo / Comme des Garcons:Art of the In-Between」が開催されました。過去の受賞歴は、1986年にファッション・グループ・インターナショナル・アワード、1993年にフランス芸術文化勲章シュバリエ、2000年にハーバード大学デザイン大学院優秀デザイン賞、2012年にCFDAファッションアワードなど。

イサム・ノグチ氏 (1904-1988)は、20世紀が生んだ最も偉大な彫刻家のひとりです。生涯を芸術表現の実験的試作に捧げ、彫刻、庭園、家具と照明デザイン、陶芸、建築および舞台美術など幅広い作品を残しました。ノグチの作品は繊細でありながら大胆、伝統を踏まえつつモダンであり、多様な芸術分野を統合したあらたな表現方法を確立しました。1985年にイサム・ノグチ庭園美術館(通称:ノグチ美術館)をニューヨークのロング・アイランド・シティ地区に設立しました。ノグチ氏本人が創設だけでなくデザインもすべて手掛けた同美術館は、公共空間を芸術作品として捉えたノグチ氏の美意識の結晶といえます。

[関連するサイト]
The Noguchi Museum
COMME des GARCONS
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