藤村龍至展 ちのかたち、TOTOギャラリー・間で開催

TOTO ギャラリー・間

東京・乃木坂のTOTOギャラリー・間では、建築家 藤村龍至氏の個展『ちのかたち――建築的思考のプロトタイプとその応用』を2018年7月31日(火)から9月30日(日)まで開催するのでメモしておきます。(photo:TOTOギャラリー・間|プレスリリース[PDF])

単純な形状を出発点とし、細かな与条件をひとつひとつ反映しながら、多数の模型で比較・検討を重ねていく独自の設計手法「超線形設計プロセス」を展開してきた藤村龍至氏。評論活動や教育活動に加え、近年では市民を巻き込み、現代に即した開かれた建築のあり方を模索してきました。

多岐にわたるこうした活動の背景には、より多くの情報や意見を取り入れ集合的な知を形成することで最適な解を導き出し、社会のさまざまな課題に応えることができるのではないか、という藤村氏の一貫した理念を見ることができます。

大宮駅東口駅前の小さな公共施設「OM TERRACE」は、この考え方を実践した一例で、6回の公開ミーティングを経て2017年に完成しました。街路を引き込むような屋上のテラスは、若い世代を含む多くの人を呼び込み、今後さまざまなイベントでの利活用が見込まれ、地域の活性化が期待されています。

本展覧会では、「OM TERRACE」をはじめ各プロジェクトで実際に使用した300余りの模型群や、数千にもおよぶ画像をAl(人工知能)に学習させデザインした椅子、施工風景を含むタイムラプス映像など、かたちが生み出されるプロセスを通じて、氏の理念と実践を紹介します。藤村氏が「ちのかたち」と名づけた開かれたプロセスの先に、次の時代の建築の息吹を体感することが出来るでしょう。

また、本展覧会の関連プログラムとして、8月9日(木)に藤村龍至講演会「ちのかたち」が開催されます。(要事前申し込み)

藤村龍至氏は、1976年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年より藤村龍至建築設計事務所(現RFA)主宰。2010年より東洋大学専任講師。2016年より東京藝術大学准教授。

主な建築作品に「すばる保育園」(2018)、「つるがしま中央交流センター」(2018)、「OM TERRACE」(2017)、主な著書に「批判的工学主義の建築」(2014、NTT出版)、「プロトタイピングー模型とつぶやき」(2014、LlXlL出版)。近年は建築設計やその教育、批評に加え、超高齢化する郊外ニュータウンや老朽化した中心市街地の再生、日本列島の将来像の提言など、広く社会に開かれたプロジェクトも展開しています。

藤村龍至展 ちのかたち――建築的思考のプロトタイプとその応用
会期:2018年7月31日(火)~9月30日(日)
会場:TOTOギャラリー・間 (map)
時間:11:00~18:00
休館日:月曜、祝日 ※8月11日(土)~8月15日(水)は夏期休暇
入場料:無料
問い合わせ:Tel.03-3402-1010

[ 関連するサイト ]
RFA
TOTOギャラリー・間

藤村龍至 (著)
¥3,240 (2019.3.1時点)
Amazon.co.jp
藤村龍至 (著)
¥1,944 (2019.3.1時点)
Amazon.co.jp
藤村龍至 (著)
¥1,944 (2019.3.1時点)
Amazon.co.jp