安藤忠雄氏が大切にしていることー淡路夢舞台建築技術研修会

兵庫県淡路市の複合リゾート施設「淡路夢舞台」にて安藤忠雄建築研究所が主催する『淡路夢舞台建築技術研修会』が2018年2月17日(土)、18日(日)の2日間にわたって開催されたのでメモしておきます。(photo:淡路夢舞台|via 建設通信新聞)

本会は、「淡路夢舞台」が2000年にオープンして以来、同施設の建設に関わった建設会社、設備業、造園業、各種メーカー関係者らが年に一度集まる同窓会として開催され、今年で18回目、研修会としては17回目となります。今回は「今ここから、新しい一歩を踏み出す」をテーマにプレセミナーやレクチャーなどを開催し、参加した約320人が旧交を温めました。

初日の安藤氏によるレクチャーでは、淡路夢舞台プロジェクトや直島での美術館プロジェクト、長尾小学校(神戸市)のプロジェクトなどを紹介し、「子どもを育てるのは大変難しいが、環境も同じ。コツコツやって長く付き合うことが大事だ」と、自然再生の取り組みを振り返りました。

また、プロジェクトで困難な局面にぶつかった際にはいずれも「考えて道を切り開いてきた」と話し、「考えることで前に進むことができる。日本には資源もエネルギーもない。知恵を絞る力を養わなければならない」と力説。出席した建設関係者に「皆さんの仕事は人間が生きていくため、人々の心の中に残っていく空間をつくる大変な仕事だ。プライドをもってほしい」と呼びかけました。

さらに、安藤氏自身が整備し大阪市に寄付する図書館プロジェクト「こども本の森 中之島(仮称)」について、「子どもたちにたくさんの本を読む機会を与えたいと考え、企画した」と意図を説明し、「財産を持って死ぬことはできない。自分たちが社会的産物であるということを認識し、還元していかなければならない。子どもたちに自由の精神と忍耐力、協調心、持続力、勇気という遺産を遺したい」と思いを語り、「物事を組み立て前に進めるために、学歴は必要ない。個人次第だ。誰にでも可能性はある」と締めくくりました。

淡路夢舞台
所在地:兵庫県淡路市夢舞台1番地 (map)
設計者:安藤忠雄建築研究所
敷地面積:213,930.00m²、建築面積:38,429.14m²、延床面積:95,078.04m²
構造:国際会議場棟 SRC造・RC造・S造・木造(茶室)、ホテル棟 SRC造、展望テラス レストラン棟 RC造、温室棟 SRC造・RC造、屋外劇場棟 RC造
階数:国際会議場棟 地下1階・地上4階、ホテル棟 地下2階・地上10階・塔屋1階、展望テラス レストラン棟 地下2階・地上5階、温室棟 地上3階、屋外劇場棟 地上1階
竣工:1999年12月

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