東急東横線渋谷駅 – ANDO建築スタンプラリー[6]

東京・六本木の国立新美術館で2017年9月27日(水)から12月18日(月)まで開催される『安藤忠雄展-挑戦-』に合わせて、展覧会の会期中、ANDO建築スタンプラリーが開催されるので、設置場所となる安藤忠雄氏の建築作品を紹介します。(photo:東急東横線渋谷駅)

スタンプの設置場所は、展覧会の会場となる国立新美術館と都内7か所の安藤氏の建築作品です。

ANDO建築スタンプラリー参加用紙(PDF)

【都内7か所にある安藤忠雄氏の建築作品】(順不同)
1. 21_21 DESIGN SIGHT
2. 国立国会図書館 国際子ども図書館
3. 東京大学 情報学環・福武ホール
4. 東京アートミュージアム
5. 表参道ヒルズ
6. 東急東横線渋谷駅
7. 東急大井町線上野毛駅

今回は、「東急東横線渋谷駅」を紹介します。

東急東横線渋谷駅

東京メトロ副都心線と東急東横線が相互乗り入れする新しい地下の渋谷駅として計画され、「地宙船=地下深くに浮遊する宇宙船」のイメージのもと、土木工事でつくられるコンクリート躯体に対し、全く異なるフォルムに包まれた駅舎空間を入れ子状に挿入するかたちで計画されています。構成の中心は、地下躯体を貫いて、地下2階のコンコースから地下5階のホームへ至る楕円形の吹き抜けと、それを取り囲む卵状のシェルです。

東急東横線渋谷駅

かつて安藤氏が大阪・中之島で提案した「アーバン・エッグ」を思わせる造形は、都市の結節点たる渋谷に相応しい、ダイナミックな空間をつくり出す構成ですが、一方で、実現の機能面においても重要な役割を担っています。

東急東横線渋谷駅

ひとつには、地上との位置関係がつかめず、方向の変化も分かりにくい地下空間にあって、「卵」の中心の吹き抜けが、利用者の空間認知を助ける、地下のランドマークとして機能する点と、もうひとつが、この「卵」のワンルーム構成が、隣地の渋谷ヒカリエに設けられた地下までのドライエリアを利用した、地下駅舎内の自然換気システムをになっている点です。消費されない強さと、環境の世紀に応える確かな視座を持った空間にいたいと考え計画されました。(引用:「安藤忠雄の建築3」TOTO出版)

東急東横線渋谷駅
所在地:東京都渋谷区渋谷2-23 明治通り (map)
設計者:安藤忠雄建築研究所+東京急行電鉄+日建設計+東急設計コンサルタント
敷地面積:28,904.57m²、延床面積:27,007.82m²
構造:鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造、階数:地上1階・地下5階
竣工:2008年6月末

渋谷駅 (東急電鉄)
国立新美術館開館10周年 安藤忠雄展-挑戦-