「西澤徹夫 偶然は用意のあるところに」、TOTOギャラリー・間で開催

TOTO ギャラリー・間

東京・乃木坂のTOTOギャラリー・間では、「京都市京セラ美術館」や「八戸市美術館」をはじめとする文化施設や美術展の会場構成など美術館関係の仕事を数多く手掛けている建築家・西澤徹夫氏の初の個展『西澤徹夫 偶然は用意のあるところに』が2023年9月14日(木)から11月26日(日)まで開催するのでメモしておきます。(photo:TOTOギャラリー・間|プレスリリース[PDF])

「建築の全体性とは、どこまでのことを指すのか?」と西澤氏は問います。建築が扱う対象はどんどんふくらんでいくこと、具象として現れたものの裏側にこそ、私たちが建築と呼ぶものの核心のようなものが内在していること。そのような不可視のものを計画することの過程にこそ建築の魅力があるのではないか、と述べています。

タイトルの「偶然は用意のあるところに」は、いまだ見えていない核心に触れるためにできうる限りすべての準備を整えておくという、氏の建築との真摯な向き合い方を表した言葉だと言えます。西澤氏の緻密な設計と現場での限りない「チューニング」の積み重ねによって生まれる建築が、訪れる人に悦びや新しい発見をもたらすことも、こうした姿勢から生まれる幸運のひとつなのかもしれません。

西澤氏は本展を「自らも未だ気づいていない何かを発見するプロジェクト」と捉え、訪れた人が建築の抱えている豊かな内面について想いを巡らし、それらを見出す手がかりになることを願ってます。

西澤徹夫氏は1974年生まれ。2000年東京藝術大学美術研究科建築専攻修了。2000~05年 青木淳建築計画事務所、2007年西澤徹夫建築事務所設立。2023年より京都工芸繊維大学特任教授。「東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル」(東京都、2012年)、「映画をめぐる美術──マルセル・ブロータースから始める」展会場構成(東京都、2014年)、「Re: play 1972/2015―『映像表現’72』展、再演」(東京都、2015年)など展覧会会場構成、「京都市美術館再整備事業基本設計・実施設計監修」(京都府、2019年、共同設計=青木淳建築計画事務所)、「八戸市新美術館設計」(青森県、2021年、共同設計=浅子佳英、森純平)など、美術館・文化施設の設計に多く関わりました。「京都市京セラ美術館」で第8回京都建築賞、2021年日本建築学会賞(作品)、2020年度JIA日本建築大賞、第30回AACA賞、第62回毎日芸術賞など、「八戸市美術館」で2022年度JIA日本建築大賞、第43回東北建築賞など、受賞多数。

西澤徹夫 偶然は用意のあるところに
会期:2023年9月14日(木)~11月26日(日)
会場:TOTOギャラリー・間 (map)
時間:11:00~18:00
休館日:月曜・祝日 ※ただし9月23日(土・祝)は開館
入場料:無料
問い合わせ:Tel.03-3402-1010

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