クリストとジャンヌ=クロード展、21_21 DESIGN SIGHTで開催

東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTでは、企画展『クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”』が2022年6月13日(月)から2023年2月12日(日)まで開催されているのでメモしておきます。(photo:21_21 DESIGN SIGHT)

2021年9月、パリのエトワール凱旋門が布で覆われると、周囲は人々の歓声に包まれました。現代美術作家クリスト氏とジャンヌ=クロード氏が出会い、創造活動の一歩を踏み出したパリで1961年に構想し、悲願の夢でもあったプロジェクト「LʼArc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961–2021 (包まれた凱旋門)」が現実のものとなった瞬間でした。

「包まれた凱旋門」とは、エトワール凱旋門が16日間にわたり、銀色のコーティングが施された再生可能な青い布25,000㎡と、3,000mもの赤いロープで包まれたプロジェクトです。本展ではこの「包まれた凱旋門」の制作背景と実現に向けた長い道のりに焦点をあて、二人の人生において貫かれたものを紐解きます。

1935年6月13日、同じ年の同じ日に別々の場所で生まれたクリスト氏とジャンヌ=クロード氏は、1958年秋のパリで運命的に出会い、アーティストとしての活動を始めます。その後1964年にニューヨークへ渡り、二人は世界中で驚きに満ち溢れたプロジェクトを実現させていきます。2009年にジャンヌ=クロード氏が逝去した後も、二人が夢見たプロジェクトの実現に向けて、クリスト氏は創作活動を続けました。「包まれた凱旋門」のプロジェクトもそのひとつでした。当初2020年に実現予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため延期となり、クリスト氏は完成を見ることなく同年5月に他界。その後、多くの賛同者の協力のもと、構想から60年という歳月をかけて、2021年9月に実現の日を迎えたのです。

本展は、ヴラディミール・ヤヴァチェフ氏をはじめとするクリスト・アンド・ジャンヌ=クロード財団の協力を得て開催されます。多くの記録画像や映像を使って、本展ディレクターで映像作家でもあるパスカル・ルラン氏のシネマティックな表現により「包まれた凱旋門」の構想から実現までを新たな体験としてつくり出します。

長い年月をかけ、さまざまな困難を乗り越えて実現へと向かう、ポジティブで力強い姿勢。また、そのような二人の強い思いの元に集まってきた仲間たちの存在があるからこそ、今までだれも見たことのない作品を生み続けることができるのです。夢の実現に向けたクリスト氏とジャンヌ=クロード氏の姿勢は、アートやデザインのみならず日常におけるさまざまなチャレンジにも勇気を与えてくれるでしょう。

企画展「クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”」
会期：2022年6月13日(月)～2023年2月12日(日)
会場：21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1＆2 (map)
開館時間：11:00～18:00
休館日：火曜日、年末年始12月27日(火)～1月3日(火)
入場料：一般1,200円
問い合わせ：Tel.03-3475-2121

[ 関連するサイト ]
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