現代美術家 杉本博司氏、平成29年度文化功労者に選出

文部科学省は、平成29年度文化功労者及び文化勲章受章者を発表し、現代美術家 杉本博司氏が文化功労者に選出されたのでメモしておきます。(photo:ベネッセハウス ミュージアム|プレスリリース)

「文化功労者」は、文化の向上や発達に関して、特に功績のあった人を顕彰する国の制度で、毎年15名程度が認定されています。「文化勲章」は文化功労者のなかから選ばれることから、文化功労者は文化勲章に次ぐ名誉とされています。

杉本博司氏は1948年東京生まれ。立教大学経済学部を卒業後、ロサンジェルスのアートセンター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学び、1974年よりニューヨーク在住。現代美術作家として活動するかたわら、古美術商を営んでいた時期もあります。代表作に自然史博物館のジオラマを撮影した「ジオラマ」シリーズ(76年~)、全米の映画館などで撮影した「劇場」シリーズ(76年~)、世界各地の海を同じ手法で撮影した「海景」シリーズ(80年~)などがあります。

護王神社 (直島・家プロジェクト)

2001年、ハッセルブラッド国際写真賞受賞。作品所蔵美術館はメトロポリタン美術館(ニューヨーク)、テートギャラリー(ロンドン)、ポンピドゥーセンター(パリ)、東京国立近代美術館など多数。建築にも造詣が深く、1999~2002年にかけては「ベネッセアートサイト直島」の護王神社再生プロジェクトに携わっています。また、2009年には伝統芸能の普及や現代美術の振興を目的に、神奈川県小田原市で小田原文化財団を設立し、2017年10月には日本文化の発信拠点となる「江之浦測候所」が開館しました。

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