東京・上野の国立西洋美術館では、国内最大規模のクロード・モネ氏の〈睡蓮〉が集う『モネ:睡蓮のとき』が2024年10月5日(土)から2025年2月11日(火・祝)まで開催されているのでメモしておきます。(photo:国立西洋美術館)
印象派を代表する画家のひとりであるクロード・モネ (1840-1926)氏。1890年、50歳になったモネ氏は、ノルマンディーの小村ジヴェルニーの土地と家を買い取り、これを終の棲家としました。そして数年後には、睡蓮の池のある「水の庭」を造成します。この睡蓮の池こそ、以降の画家の心を占め続けた、最大の創造の源にほかなりません。本展は、〈睡蓮〉連作を中心に、モネ氏晩年の芸術をご紹介するものです。
モネ氏の晩年は、家族の死や自身の眼の病、第一次世界大戦といった多くの困難に直面した時代でもありました。そんななかでやがて彼は、睡蓮の池の水面を描いた巨大なカンヴァスによって部屋の壁面を覆う、「大装飾画」の構想を抱きます。本展の中心をなすのは、この「大装飾画」の制作過程で生み出された大画面の〈睡蓮〉の数々です。未完の構想を外に出すことを嫌ったモネ氏は、それらの作品の大部分を最期までアトリエに残しましたが、彼が生前に唯一、〈睡蓮〉の装飾パネルを手放すことを認めた相手が、日本の実業家で収集家の松方幸次郎 (1866-1950)氏でした。松方氏はジヴェルニーのモネ氏の家を訪れて画家と交流し、最終的に30点以上ものモネ氏の作品を収集しました。それらは今日、国立西洋美術館のコレクションの白眉をなしています。
本展では、パリのマルモッタン・モネ美術館の所蔵作品およそ50点に、国立西洋美術館をはじめ日本各地に所蔵される作品を加えた、計64点のモネの絵画を展覧します。日本においては過去最大の規模で、モネの〈睡蓮〉が一堂に会する機会となります。
会期:2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)
会場:国立西洋美術館 (map)
開館時間:9:30~17:30 ※金・土曜日は21:00まで
休館日:月曜日、10月15日(火)、11月5日(火)、12月28日(土)~2025年1月1日(水・祝)、1月14日(火)
※ただし、10月14日(月・祝)、11月4日(月・祝)、2025年1月13日(月・祝)、2月10日(月)、2月11日(火・祝)は開館
観覧料:一般2,300円 チケットぴあ
問い合わせ:ハローダイヤル Tel.050-5541-8600
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【公式】モネ:睡蓮のとき
国立西洋美術館