Khadi インドの明日をつむぐ -Homage to Martand Singh-展

東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3では、2018年4月18日(水)から5月13日(日)まで『Khadi インドの明日をつむぐ - Homage to Martand Singh -』展を開催するのでメモしておきます。(photo:21_21 DESIGN SIGHT)

簡素で美しい生活様式やテキスタイルをはじめ、今日でも手仕事による技法や歴史、文化が色濃く継承されているインド。なかでも「カディ (Khadi)」と呼ばれる綿布は、ものづくりのオートメーション化が著しい近年も、手紡ぎ、手織りによってインド各地でつくられています。

つくり手によって紡がれる一本一本の糸、多様な織り目による白の表情。その美しいテクスチャーには、インドの近代史と哲学が織り込まれています。インド国旗に糸車が配された背景には、輸入品を断ち国産の綿布に身を包む不買運動から、独立、そして明日への希望の象徴となったカディがありました。

マルタン・シン (Martand Singh、1947-2017)氏は、インド・テキスタイルなどの幅広い文化復興活動で知られています。シン氏は、インドの独立、雇用、死生、創造という観点からカディを「自由の布」と呼び、この綿布で仕立てられる衣服、カディ・クルタ (Kurta)を日常着として纏っていました。クルタは今日でも、セレモニーの正装として、ある時は寝間着として、多岐にわたる場面で着られています。

シン氏の活動を通じて、インド・テキスタイルは世界に伝播しました。「イッセイ ミヤケ」では、1980年代から彼とのコラボレーションを通じて、インド文化との対話ともいえる衣服づくりを行ってきました。その対話は、テキスタイルから発想するブランド「HaaT」の中で、今日も継続しています。

本展では、つくり手そのままの表情を見せるカディとその思想を、マルタン・シンの活動の根幹を担ってきた人々を現地で取材した映像とともに紹介します。実際にインド・テキスタイルを手にとることができます。

また、「HaaT/AOYAMA」では4月18日(水)より、「INDIAN CRAFTSMANSHIP -インドのものづくり-」と題して、「HaaT」とカディのシリーズをはじめ、アーカイブの伝統的な衣服のかたちやプリントを施したアイテムを、シン氏にまつわる展示とともに紹介する企画も行われます。

「Khadi インドの明日をつむぐ -Homage to Martand Singh-」展
会期:2018年4月18日(水)~5月13日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3 (map)
開館時間:10:00~19:00
休館日:火曜日 ※5月1日(火)は開館
入場料:無料
問い合わせ:ハローダイヤル Tel.03-5777-8600

[ 関連するサイト ]
21_21 DESIGN SIGHT
ISSEY MIYAKE INC.
HaaT
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