- June 7, 2005 23:59
- Categories:business
昨今、「イノベーション」という言葉をよく耳にします。一橋大学イノベーション研究センターのように専門の研究機関もあるくらいです。
IBMではダーウィンの進化論にある一節[*]とされる、「この世に生き残る生物は、最も強いものではなく、最も知性の高いものでもなく、最も変化に対応できるものである」という引用を常套句としてプレゼンテーションの中で使い、変化=イノベーションを推進しています。
イノベーションが企業の成長になくてはならないということなのでしょうか。
昔からほとんど変わることなく、商品を作り続け、生き続けている企業があります。そのひとつが、"江戸ほうき"を作っている白木屋中村伝兵衛商店という老舗(創業1830年)の"ほうき"屋さんです。掃除機が100%普及している現在でも支持され、生産が追いつかないほどだといいます。
実際、私も"ほうき"を愛用し、特にフローリングの床や階段などでは、掃除機よりも使い勝手が良く、さらに電気代もかからず、いつまでも大きな音を立てることもないというメリットもあり重宝しています。
もちろん、"ほうき"づくりの職人さん達は技術をコツコツと積み重ね、時代に応じて"じゅうたん用"などのアイテムを作っていますが、おそらくイノベーションと言われるようなことはなかったのではないかと思います。それは、必要がなかったからです。
それでは、今後も"ほうき"屋さんはイノベーションが必要ないかというと、それは必要な時がやってくるかもしれませんし、このまま必要ないかもしれません。
つまり、イノベーションが企業が成長する唯一の手段ではないということだと思いますし、逆に変化しない企業を研究することで新しいヒントがあるかもしれません。
[*] ダーウィンの「進化論」にはこの一節はないようです。
[ 参考記事 ]
» 日経デザイン 2005年6月号:特集 売れるエコプロダクツ
[ 関連するサイト ]
» 白木屋中村伝兵衛商店
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