- September 19, 2004 00:17
- Categories:marketing
セルジオ・ジーマンの言葉を借りるなら、「ひとりでも多くの人にモノやサービスを買ってもらうこと」である。
先週号の日経ビジネス(2004.9.13号)にコーポレート・メッセージ調査のランキングが掲載されていたが、ブランディングの向上と利益が果たして結びついているのかという視点で見てみると、どうやら一致していないように思える。
年間を通して様々な企業広告に関する賞が用意されているが、すべてはクリエイティビティに対する賞で、消費者の心に残る芸術的な作品であったとしても、必ずしも広告主にとって利益をもたすものではない。
1997年から米アップルは「Think different.」というコーポレート・メッセージのキャンペーンをワールドワイドで打ち出し、クリエイターは優れた広告作品を作り続けていたが、現実には売上げが伸び悩んでいた。消費者にとって「Think Different」というコンセプトが理解できても、アップルの製品と結びつかず、逆に違和感を感じることもあったと思う。"なぜ安くて性能がいいPCがあるのにアップルの製品を買わなければならないのか?"と。
そして現在、アップルがテレビで流しているCMを観てみると、「APPLE」という社名すらなく、エンドにロゴと「iPod」と表示されるだけである。しかしながら、消費者にとってiPodそのものが今までにない体験をさせてくれる製品であるというインパクトを与えてくれたのである。
「Think different.」はアップル自身に向けたメッセージであり、消費者に利益をもたらすものでなかったということである。幸いなことにアップル自身が「Think different.」したことで、iPodというユニークな製品とiTunesという新しいスキームを生み出し、消費者をワクワクさせたわけである。
企業広告は"利益"を指標とした考え方で消費者に購買行動を起こさせる広告づくりをしていかないと、なかなか景気回復は難しいような気がする。
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